The Future Lost in Type
Vol.02 VECTOR

 
Text:Yaha Hayashi

モノストロークな未来の香り

『WARGAMES』のメイン舞台はNORAD(北アメリカ航空宇宙防衛司令部) です。そこに設置された戦争シュミレーション用のコンピューター『WOPR』で動くAI「ジョシュア」が暴走して核戦争を起こしかけることを阻止するというのが物語のプロットです。

その舞台となるNORADはメインフレームコンピューターが設置され、複数の超大型の画面と数多くのターミナルの前で忙しく人々が動き回るまさに理想的な最新鋭の軍施設として描かれています。その画面に映し出されているモノストロークで描かれた世界地図、そしてそこにおなじくモノストロークで描かれている文字。今見てもSF的なテクノロジーの気配を感じさせます。

SF映画では宇宙船のコクピットやHUD、戦闘前の作戦会議などの場面で、ワイヤーフレームの3Dや地図などの線画のイラストレーションがよく登場します。『2001年宇宙の旅』や『Star Wars』といった名作が、そういった表現を決定づけ、モニターに映し出されるラインアートは現代ではお約束となって定着している表現です。

現実世界では高解像度のフルカラーのUIが一般的な今日においても、モノストロークで描かれたUIやイラストレーションからはなぜか未来の香りが漂ってきます。そして、「WARGAMES」はさらにモノストロークの文字が加わります。ベクタータイプと呼ばれる曲線を使わず全て直線で結んだこの特徴のあるスタイルは、SFのモノストローク文化とベクター技術が密接に関係しているのです。

Wargames (1983) © Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.
Wargames (1983) © Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.
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Control Data Corperation Vector graphic terminal

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